リペアーしようぜ
CBRももう25年も乗っているので色々と不具合は出ているけど、割と早い段階で出たのがミドルカウルの割れ。
ミドルカウルが割れやすい車体なのかと思い、他のSC33のオーナーに聞いてみたけど、同じような症状が出たのは聞いたことがない。
でもミドルカウルの一番後ろ側の突起のところが何度も割れるのよ。
2回ほどプロに修理に出していて、そんときはFRPで対応してもらったんだけど、しばらくするとボキっと割れる。いや、割れるのだからパキッと割れる、の方がピッタリかな。
そう、割れることせんべいの如し。
ということで、FRPもダメってんでプラリペアを使って補修したこともあるけど、それも半年くらいでパキッといく。ということで結構本気で、いや嘘。生ぬるく悩んでたんですが、このたびおめでたいことにいい方法が見つかりました。
ここから先は有料コンテンツとなりま・・・せんのでご安心を
まず、裏から熱した針金を当てて補修します。ここまではよく見る方法。
そういや、この道具なんて名前なんでしょうね。
針金を埋め込む形なのでこれで結構強度は確保できる。
やはり骨があると違う。
これで内側から補修したので今度は外側である。
骨を通したのちに、外殻を固めるのである。
脊椎動物と甲殻類の良いところを組み合わせた最強の補修である。
ということで殻を作るわけですが、それにはABS樹脂をアセトンで溶かしたものを塗っていく。


これが固まるとかなり硬くてABSの素材同士なので相性がとても良いのか、かなりの強度。
黒いダイアモンドといってもいいくらい、硬い。
が、問題もある。
というのは、かなり硬く、しかも補強のために表側も盛ることになるため、成形が難しい。
だがそこはそれ、所詮素人のDIYである。細かいところには目をつぶるという最終手段を持って、これでよしとします。割れないというのが最優先。No More Pakitto なのである。
とはいっても最低限のごまかしはしましょうということで、パテは使います。
使ったのはホルツの厚盛りパテ。
これを盛って削っていく。


耐水を使うと水で少しパテが膨張するってことであまり良くないみたいですが、気にしない。
細かいところを気にしたら負けだ。
パテで整えたら次は全体を削っていく、いわゆる足付けをやっていく。
とりあえず全体のクリアは落とさないといけないので、最初は雑に#150の荒目のペーパーで削っていく。

そしてざっとクリアを落としたら、次は#400で磨いて荒目の傷を消していく。

サフ吹き
本当は塗料を全部剥がすのが吉なんでしょうが、全部剥がさずにこのくらいで次の工程のサフへ。
サフの前に、中性洗剤でざっと洗って汚れを落として、脱脂剤で脱脂して塗装前の下準備を忘れずに。

で、サフを塗ったら、なんか表面がおかしい。
ザラザラすぎる。色合いも相まって、これぞまさに鮫肌なんていう感じだ。

塗り方が悪かったのか、プラサフが悪かったのか、それとも鮫の呪いなのかわからないけど、とりあえずは後で#1000番で足付けするし、まぁいっかとスルー。
その後一部パテで修正したりして、最後にプラサフ吹いてから1日置いて、いよいよ本塗装のステップへ。
本塗り(一色目)
今回は黒地に赤のラインを入れる。明るい色から塗っていくのがセオリー。セオリーと聞いてそれに従いたくない思春期はとうの昔に終わっていて、どちらかいうと更年期なので、セオリーにはおとなしく従います。
ということで、赤でまず塗っていきます。
CBRの赤は純正色は「ウィニングレッド」という色名だけど、今回使うMCペインターのラインナップにはないので、HONDA純正色の中で比較的近そうな「マグナレッド」をチョイス。

屋内で塗れる環境がない貧乏人なので屋外で塗るんだけど、この日の予想最高気温が40度。ザ・ニンジャもびっくりな焦熱地獄。日を改めりゃいいって話しでだけど、バイクで出かける用事があるので、この週末に塗り終わらないと間に合わない。


ということで、なんとか日陰で塗ってたんですが、時々吹く風がまぁまぁ邪魔くさい。
ということで、苦労しながらなんとか塗り終わり。


続いて二色目の黒を塗っていく。
黒くぬれ
で、二色目の黒を塗っていくわけですが、BGMは、そう、The Rolling StonesのPaint It Black。
心の中はノリノリです。

というのも、ナイスなアイテムを見つけまして。
なんということでしょう!
大きめのダンボールを使って、簡易的な塗装ブースができるじゃありませんか。

ということで、日陰問題、風問題の二つを同時に解決するナイスな環境を手に入れて、さらにノリノリで進めていきます。
赤のラインのためにマスキングテープを貼っていきます。
マスキングテープは100均一で購入です。

プラモの塗装で使って問題なかったので、大丈夫かと。
しっかりマスキングしたら、あとは赤と同様に塗っていくわけです。


塗りは基本的には4回から5回に分けて塗っていきます。
塗りと塗りの間隔は10分。
塗り終わって、次はいよいよクリアを塗っていきますが、その前にマスキングを剥がさないと。
最後の塗りが終わって5分くらいしたら半乾きになるので、そのくらいでマスキングを剥がします。


無事に剥がし終わったら、クリアを塗っていきます。
クリア(ウレタン)
クリアには、ソフト99のウレタンクリア(2液式)を使います。
ソフト99は色塗装のあと、すぐ塗れるのと、塗った後の処理が必要ないので、素人塗装には楽だから。

底の棒を押し込むことで2液が混じって硬化が始まります。
2液を混ぜてから使うまでに10分ほど時間が必要なのと、12時間以内に使い切らないといけないということがあるので、色塗装が終わる前に色々準備が必要なので、段取りしっかり。
クリア塗装も同じく10分間隔で4回から5回塗っていきますが、最後の塗りのときはかなりしっかりと塗っていく必要があります。
塗るコツを調べた時に「垂れる寸前まで」とありますが、ちゃんとみながら塗っているとなんとなくわかります。


ということでクリア塗ってから完全硬化までに一週間なので、現在硬化中ですが、無事にカウル補修が完了です。
反省点
反省点は色々あります。
赤を塗った時にゆず肌は出るわ、汗は垂れるわ、ホコリは乗るわで、塗装の失敗例の大三元みたいな感じです。
とはいっても、素人仕事なのでこれくらいでもまぁいいかと。
ただし、汗は垂れるし、気温が高すぎて塗料に優しくないし、塗装は夏に特に屋外ではやったらダメだということはお伝えしたい。